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Thunderbolt Display 断線ケーブル修理交換の失敗例
まずはじめにお伝えしたいのが、Thunderboltケーブルが断線したのか、その他の箇所が故障したのか、しっかりと断定出来ているでしょうかということです。もし断定できていないのであれば、そもそもケーブルを交換したとしても当然ながら直らないからです。ケーブル故障の見分け方については別記事にアップしていますので参考にしてみてください。
そもそも、アップルに請求修理を依頼すれば、1台あたり55,000~58,000円の修理代金を請求されます。嘘だと思う方は実際にAppleに電話してみると良いでしょう。
だからこそ自分でネットの情報を集めて、修理にチャレンジしようとしているのではないでしょうか? 恥ずかしながら私はそれで失敗しました。その原因をいくつかご紹介していきたいと思います。
断線ケーブル交換の3つの障害
主にケーブルを交換するためには、次のような問題というか面倒なこともあったりします。
多くの道具が必要
修理するために、多くの道具が掛かることです。また、修理に必要な情報を探す時間も必要で正直はじめから修理に出すなり、捨てて別のディスプレイを買うなりしていればよかったです。修理のために必要なものは、
バキュームリフターが必要
ガラスパネルを開けるために必要な吸盤型のグリップです。私はこれを使わないで定規やクレジットカードを隙間に挟んで開けたところ、ガラスパネルを湾曲させてしまい割ってしまいました。ついでに割れたガラスで人差し指と、中指を切ってしまいました。Thunderbolt Displayのガラスは割れると、普通のガラスのように鋭利な尖った形に割れるので十分に注意してください。
ちなみにガラスが割れたときは細かいガラス片も飛び散るので、小さいお子様などいらっしゃる方は特に注意してください。私は掃除機を持ち出して、机、床、ディスプレイ内部をくまなく吸い取って掃除しました。また、割れたガラスパネルは燃えないゴミの規定サイズを超えていたため、コンビニで有料チケットを購入し、後日粗大ごみとして処理しました。これだけでもとんでもなく時間がかかってしまい、いまでも後悔しています。
特殊な星型ドライバーが必要
ケーブルを交換するまでには、星型ドライバー(T6サイズ)で合計23本のネジを開ける必要があります。また、小さめの星型ドライバー(T2サイズ)でも2本のネジを開けなければなりません。私はこのドライバーを用意しましたが、T2サイズ部分のネジがバカになり、開けるまでに1.5時間もの時間を要してしまいました。 内部のネジは安物を使っているのでしょうか? 極端に優しく回さないと、ネジ山が削れてしまって空回りしだすので注意してください。
なぜ特殊な星型ネジが使われているのでしょうか? 故スティーブ・ジョブスは商品の内部をできるだけ開けさせないように拘っていたため、特殊な星型ネジがつかわれているのだと予想できます。つまり、開けさせないようにあえて難しい作りにさせているので、通常のディスプレイよりも多大な修理時間がかかってしまうのです。
分厚めのゴム製手袋が必要
内部のLEDパネルを外すと基盤がでてくるのですが、私は作業中に素手で作業していたため、電源ボード部分に触れてしまい感電してしまいました。まるでストリートファイターⅡのブランカの必殺技エレクトリックサンダーを食らったかのような衝撃を受け、心臓の鼓動が張り裂けんばかりにドクッ!ドクッ!と止まらなかったのを覚えています。下手に触るもんじゃねーなーと思いました。
もしあなたが電気回路について詳しく無いのであれば、必ず電気を通さないゴム製の手袋を用意してから行ってください。しかも、かなり分厚めで無ければ、怖くて触れないほどのトラウマになってしまいました。人生で初めて感電を経験したので、もう2度とあの衝撃は御免です。3日ほど左手がしびれ続け、腱鞘炎のように日常生活に支障をきたしてしまいました。ガラスで指を切った上に感電までしてしまったので、素人の方にはとてもじゃないですがオススメはできなでしょう。
修理後に道具を使用する機会がほぼ無い
上述の道具を実際に用意する必要がありますが、全て合わせて5000円ぐらいかかります。たかが修理ごときに高くつきますし、何よりも修理が終わったらこれらの道具を使用する機会がありません。今までにバキュームリフレクター必要だな〜とか思ったことありますか?星型ドライバーだってApple製品以外で使ったこともありません。激しい搬入作業や、倉庫作業などしない限り、分厚いゴム製手袋を使う場面もありません。
逆にさらに壊してしまう恐れがある
まずはガラスパネルを外し、次にLEDパネルを星型ドライバーで外していきます。すると、本体部分とLEDパネルが分離できるようになるのですが、分離する瞬間ブチッと嫌な音がしました。分離する際に、LEDパネルと本体の間には拳が一つ入るか入らないかぐらいの隙間しかない中、4本のケーブルが繋がれており、そのうち1つを引きちぎってしまいました。決してチカラを入れたわけではないのに、簡単に接続ケーブルを壊してしまいました。
これめちゃくちゃ難しいです。だって拳一つぐらいの隙間ですから、ドライバーが垂直に入らないほど狭いからです。ということで、ここまでやって初めて全長が短い星型ドライバーが必要であるということも分かりました。また、接続ケーブルの一つも引きちぎってしまったので、ケーブルを修理するどころか、さらに壊してしまう結果に…。いやーここまでの費用や苦労、時間なども考えると後悔しか残らなかったというのが正直なところです。
【結論】道具と経験があり、且つ、電気回路にも詳しい方向け
ということだと思います。よほどこういった類の作業が好きな方や、お仕事で近いことをされている方で無い限り、やめておいたほうが「身のため」でしょう。指を切ったり、感電もしているわけですから文字通り「身のため」だと思います。
自分の時給や合計作業時間で計算すると、自分で修理することが如何に赤字な行為かがわかると思います。
初めから修理に依頼して本業に時間を使ったほうが、よっぽどよかったなぁというのが本音です。やはり「餅は餅屋」ですね!
もし、この記事を読んでも修理にチャレンジされる方は、ガラス破片と感電にはくれぐれも注意しながら作業を行うようにしてください!
それでもチャレンジしようという方は、下記の記事はお役にたてると思います。